患者数が増加傾向にある乳腺外科は、まだ診療科そのものが新しいという事情もあり、施設や専門医の数は多くはありません。しかし、増加の続く乳がん等の予防や治療に携わることから、今後ニーズが高まっていくことは間違いないものとみられています。そこで、今回は女性医師の需要が高いとされる乳腺外科の需要状況と、転職市場の動向についてまとめてみたいと思います。

乳がん検診の需要が増え、それに伴い乳腺外科の需要も高い

乳腺外科の需要に関しては、もっとも大きいものが乳がん検診の需要でしょう。患者数の増加そのものも需要の増大に貢献しているものとみられますが、やはり現在は乳がん検診が以前以上に普及してきたことが主な要因と感じられます。そのため、乳腺外科に必要とされる人材は、女性医師であること、そして検診に関するスキルや抗がん剤治療に関する経験を持っていることが条件として挙げられます。これらのスキル・経験を持っていれば基本的には乳腺外科医として歓迎されると考えてもいいでしょう。
H22の厚生労働省における必要維持吸う実態調査の結果としては、乳腺外科の医師数は当時700人強という数字だったため、外科系の中でも少数とされていました。しかし、昨今では前述のような背景があり、特に都市部を中心に乳腺外科に対するニーズはおおきく高まってきています。乳がん検診、婦人科検診等を行う医療機関も大幅に増加し、スキルを持った乳腺外科医が必要とされています。

視触診が多いため女性医師の需要が高い乳腺外科

乳腺外科では、皆さんも既にご存知かもしれませんが視触診が多いため、圧倒的に女性医師の需要が高くなっています。乳腺外科以外ですと、小児科も女性医師が多いと言われています。事実、現場で大手を振って活躍している乳腺外科医の医師は女性が大半です。患者のほとんどが女性ですから、求人案件自体に「女性医師を希望する」と明記されていることも少なくありません。
また、女性医師からも乳腺外科医に対しては熱い注目が集まっているのですが、その理由はワークライフバランスを取りやすい環境が整っているクリニック等が多いためとみられます。そもそも、急患自体が少ない分野であるため、オンコール対応や緊急のオペなどがほとんど皆無であり、女性のライフスタイルに合わせた勤務環境を探すことが容易なのです。対象となる勤務先として選ばれやすいのは専門のクリニックだけでなく、大病院等でも同様の環境での勤務が期待できることが多いようです。
女性医師にとっては、妊娠、出産、育児といったイベントは外せないもの。仕事と家庭の両立を上手く目指したい女性医師にとっても、需要が高いのです。

乳房視触診、マンモグラフィ読影ができると転職に有利

では、女性医師が乳腺外科医として転職を成功させるためにはどのようにすればいいのでしょうか。
それには、先ず市場でどのようなスキルを持った人材が求められているのか、優遇されているのかを知る必要があります。特にニーズが高いとみられるのが、乳房触診、マンモトーム生検、マンモグラフィ読影です。乳がん検診を行う医療機関が非常に多くなっているため、これらのスキルがあれば、それだけでも転職に有利となるでしょう。また、マンモグラフィの読影認定医を資格保持することが、とても重要です。その他には、人間ドッグ施設等の求人募集も多く、既に前線からは離れたけれど…とするベテラン医師にも最適です。