医療業界で深刻な医師不足にあえいでいる科目を挙げるとすれば、真っ先に思い浮かぶのが産婦人科かもしれません。減少の止まらない産婦人科医、近年では、この問題に対して様々なアプローチがかけられるようになってきたのはご存じでしょうか。週の勤務日数を4日に減らす、医師の報酬を高める、主治医制を排除するなど、様々な工夫を行う医療機関が増えているのです。働き方、また、雇用する側の意識や対応が変わっていく中で、現在の産婦人科医のおける需要と、医師転職に関する動向をお伝えしてまいりたいと思います。

医師への負担が大きく医師不足状態の産婦人科

少子高齢化が続く中、負担は依然よりも小さくなっているのでは?と見られる産婦人科医。しかし、現状としては依然として人手不足の状態であることに変わりはありません。求人数を確認してみると、内科及び整形外科に次ぐ求人数であることも分かっています。
医師不足は想像以上に深刻な状態であり、産科自体が閉鎖に追い込まれる、分版に関する受け入れ制限を行うなど、各病院では厳しい状況に追い込まれています。そもそも、産婦人科医は労働環境が非常に厳しいことでも有名です。当直、オンコール対応はもちろん、休日もままにとることが許されない環境で勤めている医師も数多くいらっしゃいます。また、訴訟リスクも高いことから、現代では敬遠される事が多いという事実こそが、産婦人科医の減少に拍車をかけているのでしょう。

産婦人科は労働環境の改善が見直されている

しかし、冒頭でも少しお伝えした通り、実は産婦人科では労働環境そのものを大幅に改善するべく、労働条件面での改善や、女性医師の職場復帰を支援する活動の活性化、子育てと仕事を両立させるための施策展開など、様々な面で動きをみることができます。また、求人案件をみていても、働きやすい環境であることが分かるようなものも増えてきているという事実は、転職を検討している皆さんにとって明るいニュースかもしれません。
特に、女性医師の労働環境問題は大きく取り上げられることが増えてきていますが、中でも産婦人科における待遇、環境の改善は顕著なペースで進んでいるものとみられます。
全体としても、以前と比較し「働きやすくなっている感」は、分かる形で現れてきていますので、これまで敬遠されていた医師の皆さんには、産婦人科医を視野に入れることも、ぜひ再考して頂ければと思います。

転職時にはその病院の環境も確認しよう

前述の通り、産婦人科医における労働環境改善の動きは加速度的に増していることもあり、医師の皆さんにとっては一つの朗報であるとも言えます。女性医師にとっては特に嬉しいニュースかもしれませんが、もちろん男性医師にとっても選択の幅が広がる材料になったのではないでしょうか。
ただ、皆さんには転職時に気を付けてほしい部分があります。それは、上記のような労働環境改善に積極的な医療機関ばかりではないということです。確かに、全体の流れとしては大きく広がっているものの、やはり環境自体はそのまま変わらず…とする医療機関も決して少なくはありません。つまり、もし皆さんが転職活動において産婦人科での勤務を目指すのであれば、目当てとなる病院の環境をしっかりと確認しなければいけないということです。もし一見、良さそうに見えたとしても、十分に注意を払うことが肝要です。

手術の対応力が高い医師は需要が高い

では、産婦人科医として転職を目指す場合、どのような医師の需要が高いのでしょうか。率先して挙げられる条件としては“手術に関する対応力の高さ”が求められるでしょう。産婦人科では、名前の通り「産科関連の問題、婦人科関連の問題」と大きく分けて2通りの対応が求められますが、概ね患者の生命に直結している診療科であります。その中では、分娩数や手術件数、不妊治療経験の有無など、様々なものが求められますが、一番は手術への対応力となります。特に都市部を中心にニーズが高いため、希望する場合には注意が必要です。