内科系でも求人数が多い科目―消化器内科の需要と医師転職の動向

数ある内科系の中でも、一般内科に次いで求人数が多いと言われているのが消化器内科です。急性期病院のみならず、慢性期病院や小規模の診療所、その他の施設からも常時多くの求人募集入っている消化器内科の市場動向等について、今回はご紹介したいと思います。

内科系でも特に求人数が多い消化器内科

前述の通り、消化器内科は一般内科に次ぐ求人数の多さと言われていますが、その理由は非常に数多くの施設において高いニーズがあるためとみられます。総合病院はもちろんのこと、小・中規模の病院、健康診断や人間ドックの施設などにおいても随時募集がかけられているため、医師転職サイト等で求人を探せばかなりの求人募集をみかけることができます。消化器センターや内視鏡センターなどを擁しているような大規模病院の場合は、中でも若手を募集するケースが散見されていますが、逆に小規模の病院や診療所では高いスキルをもった40代以降の中堅・ベテラン医師を補充という形で探しているケースが増えてきます。

内視鏡検査や治療の経験数が医師の選考基準となる

このように全国的にも高い需要があるとされる消化器内科ですが、基本的な選考基準として挙げられるのは「内視鏡検査や治療における症例数」とされているため、このような経験をお持ちでなければ、転職時には選考で選ばれる可能性は非常に低くなるでしょう。
特に中規模、大規模の病院であれば、概ね消化器系を専門とする外来を備えているものですが、若手が採用される傾向の見える一方、専門性に特化した医師の採用も進んでいるのです。
上部・下部内視鏡ができる医師であればニーズが高く、その他には胸部、心電図等の読影ができるとなお良いとされます。消化器内科に関して気を付けて頂きたいのが、求人数が非常に多いからといって「採用に関わる選考基準がゆるい」わけではありません。実際には、医師に求められるスキルは医療施設によって大きく異なります。そのため、自身のこれまでのスキル等を元に、各施設の傾向を読み解きながら、求人を絞り込んでいくことが必要と言えるでしょう。

消化器センターなどでは即戦力となる医師が必要

専門性の高い機関、例えば専門を標榜しているクリニックや、消化器センター等の医療機関では、即戦力となる医師のニーズが高いことは容易に想像ができるところですよね。このような医療機関を目指す場合には、症例をしっかりと積んだ医師でなければ選考基準外となってしまうのです。
消化器センターなど、消化器系に特化した医療機関の求人選考では、募集枠が1つしかないにも関わらず、候補者が多数というケースが非常に多くなっています。そのため、どのような選考基準があるのかを十分に見極める必要があるのですが、そこで大きなポイントになるのが内視鏡検査、治療における経験数と言えます。求人に置応募する前には、あらかじめご自身の検査および治療に関する件数等を即答できるよう、事前に整理しておくことをお勧めします。また、応募にはベテラン医師が集まる傾向もみられますので、自身が即戦力となることを十分にアピールするための材料を適切に用意しておかなければなりません。また、専門性の高い求人を探す際には、応募を検討している場所が何の認定施設となっているのかも確認し、ご自身の方向性に合った施設を検討することが大切です。

小規模病院では一般内科に対応できる必要あり

逆に。小規模の病院ではどのようになっているのかと言いますと、消化器内科医としての専門性も活かしつつ、一般内科にも対応できるような能力が医師には求められることが多くなっています。例えば、外来では消化器疾患以外に関する診察も行うなど、様々な内科疾患の方を受け持つ事を必要とされるなど、多岐に渡る働き方がみられるのです。消化器内科に関しては、一般内科にも対応が可能ということであれば、地域医療に力を入れているような小規模、中規模病院からのニーズは極めて高くなっていますので、ご自身の専門性にそれほど自信がないという方でも、安心して対応することができるでしょう。

専門医のニーズは特に高い科目。呼吸器内科の需要と医師転職の動向

診療科の中では専門医へのニーズが特に高いとされる呼吸器内科。全国的に見てみても、人材が不足している傾向が高まっているという話は方々で聞かれるようになりました。高齢化に伴い、肺がんを含む疾病の増加が発生しているため、今後もニーズの増加傾向は当面続くものとみられています。そこで、今回は気になる呼吸器内科の需要に関する実態と、現在の転職市場に関する動向について、ご紹介してまいりたいと思います。

求人数は内科系で上位の呼吸器内科

呼吸器内科ですが、実は内科系においては求人数が上位とされています。前述の通り、日本における呼吸器内科のニーズが高まり続けていることがその要因とされますが、中でも死因のトップに絡んでいる肺がんの影響が大きいものとみられます。また、超高齢化社会へと歩を進める中、肺炎での死亡率も急増しており、脳卒中を上回る死因としてランクインした経緯もあるほど。実際、過去に厚生労働省が行った実態調査によれば、必要医師数に対して十分にニーズを満足させている都道府県は東京都、和歌山県のみであったと公表されています。つまり、全国的に呼吸器内科は慢性的な医師不足の傾向が明らかになっているということです。また、その中でも青森、岩手の両県では特に人材不足が深刻だとするデータも出ています。
以上の内容からも分かる通り、呼吸器内科は他の診療科と比較するとニーズそのものが圧倒的に高いため、常勤、非常勤ともに求人数の多い状態が続いています。裏を返せば、医師の売り手市場とも言えますので、ご自身の希望する条件に合わせて転職先を選ぶことも可能です。
参照リンク:https://all-byoin.com/lists?sp=3

呼吸器内科は常勤医の需要が特に高い

内科系の中でも特に求人数が多いとされる呼吸器内科ですが、常勤非常勤を問わず求人が多数掲載されているという情報は先ほどお伝えした通りです。しかし、更に言えば非常勤よりも常勤に関する需要の方が特に高い傾向がみられます。と言いますのも、実は以前に行われたある調査によれば、呼吸器内科に常勤として勤めている医師の数を他科の専門医と比較した場合、なんと30%前後も少ない事が明らかとなっています。そのため、転職を検討されている医師の皆さまには、呼吸器内科医を目指す場合は非常勤よりも常勤としての勤務を目指した方が、より好条件・高待遇を狙う事ができるものと考えられます。

小規模の病院や地方の一般病院では中堅以上の医師が求められる

転職する際にご注意頂きたいのが、呼吸器内科医の需要が高いと言っても、そのニーズは医療機関によって異なるということです。特に気にとめておいて頂きたいのが、比較的小規模な運営を行っている病院や、地方における一般病院では、求められている医師像がある程度明確となっています。具体的な傾向としては「10年以上の経験を持つ医師」を募集していることが多いため、医師としてはベテラン、あるいは最低でも中堅以上の医師が必要とされている事が分かります。また、近年では急性期のみならず、慢性期医療においても呼吸器内科医の活躍の場は広がっています。高齢者医療や、慢性期の医療においては呼吸管理が要されるケースが多く、このような要因からも、呼吸器に一定以上の強みを持つ呼吸器内科医が求められている事が分かります。また、今後は同様のニーズが増加するものと考えられますので、念頭においておいた方が良いでしょう。

呼吸器内科は専門医のニーズが高く転職に有利

以上のように、呼吸器内科医に関するニーズそのものは全体的に膨らんできているのですが、あくまでも医療機関の規模、エリア等によってそのニーズが著しく異なるケースが多いという事実は意識しておかなければならないでしょう。その中で、今注目が集まっているのが呼吸器内科の専門医です。前述のように、慢性期医療を始め、療養型の病院や在宅医療等では、呼吸器管理を必要とする患者が多くなっています。このような医療機関では、専門医のニーズが特に高まっていると言えるでしょう。また、総合病院においても同様です。
もし専門医の資格を既にお持ちであれば、上記の内容を参考にして頂ければ、転職時に有利に運ぶことができるでしょう。

常に医師不足の神経内科。神経内科の需要と医師転職の動向

国内全域にて、慢性的な医師不足の続く神経内科。国内の神経内科専門医はおよそ5000名程度とされていますが、この数は医師の総数からみると僅か2%程度となっており、神経内科医の総数そのものが圧倒的に不足しているであろう事実が推察されます。では、上記のような事情より極めて高いニーズがあると考えられている神経内科の需要、そして転職に関する市場動向についてご紹介してまいります。

神経内科は全国的に深刻な医師不足が続く

冒頭に少しご紹介させて頂きました通り、神経内科医は全国的に深刻な医師不足が続いています。実際に医師求人サイト等から神経内科医の求人に関して検索を行うと、まとまった量の情報が出てくる状態が慢性的に続いています。全ての施設において不足している、というわけではありませんが、神経内科医の常勤が安定して充実している医療機関は全国でも少数ではないかとも言われているのです。

脳神経外科系病院などの医師求人募集が多い

単純に、神経内科の医師求人を探すにあたり、需要の高い場所を狙いたいと言うのであれば、脳神経外科系病院などは中でも医師求人の募集が多数掲載されていますので、そちらがお勧めです。
参照リンク:https://all-byoin.com/lists?sp=6

ただ、神経内科に関する医師求人の募集が多いとは言え、皆さん自身にも「ご自身のニーズ」があるでしょうから、市場動向をじっくりと捉えながら、ご自身の思い描かれるキャリアパスと照らし合わせてみるのが賢明でしょう。
つまり、需要も大切ではありますが、転職に対して何を求めているのかによっても応募先の幅が変わってきますよね。例えば、専門医資格を活かすとして、脳血管障害、パーキンソン病や認知症等等と向き合いたいのか、あるいはリハビリテーション系や在宅医療等の分野における活躍を目指しているのか、そういった部分もあらかじめクリアにしておいた方がいいでしょう。

ただ、需要という点からお話をするのであれば、基本的には大都市圏を中心に、前述の通り脳神経外科系病院であったり、リハビリテーション病院での求人が多数掲載されやすい傾向があります。また、その中でもパーキンソン病や、神経リハビリ、てんかん等を対象に専門分野があるのであれば、転職には非常に有利と言えるでしょう。近年、脳に機能障害を持つ高齢の方が著しい増加傾向にあるため、神経内科に関しては全般的に需要が高まり続けています。上記のような求人傾向はみられるものの、必要となるスキルはあらかじめ明確でありますので、ご自身のスキルに応じて転職先を選ぶことになるでしょう。

需要が高いため転職の選択肢が多い

前項でもお伝えした通り、基本的に需要が高いため、神経内科での転職ということであれば選択肢は広がっていると言えます。ただ、医療機関によって医師に求めるスキルが異なることから、ご自身の経験や実績が問われる場面は多いでしょう。専門的な症例に関する実績によって、転職先がある程度決まってくる傾向があるということですね。特に、ALSやパーキンソン、アルツハイマーなどの認知症といった分野に関する経験を持っていれば、転職先の幅はかなり広がるでしょう。
また、売り手市場が続いているため、転職先に関しては勤務条件を優先で選ぶことも可能と考えられています。特に、リハビリ系の施設では当直やオンコール対応の必要性等も少なく、プライベートを優先したい医師が希望するケースも少なくありません。
ちなみに、神経内科以外には専門医のニーズが特に高い科目として、呼吸器内科が挙げられています。